2017年06月03日

ABC 再起動

 気がつけば、1年経ちました。御所の風景も違和感なく目にはいるようになりました。

最近はまっているのが、南北通り歩きです。烏丸通りより西は両替町、室町、衣棚、釜座、新町、西洞院とあります。ちなみに職場は釜座通りに面しており、あがるとどんつきが府庁です。西洞院通りは塩小路まで迂回なく下がることができ、運動不足にはもってこいのコースになります。

 map 西洞院

 西洞院通はグルメあり、神社ありとバリエーションに富んでおり、歩いていて飽きがきません。ちなみに洞院とは上皇、法皇の居所を示すそうで、なんだか高貴な感じがします。丸太町から南行してゆくとまず目につくのが、金色の鳥居が神々しい御金神社です。朝早くから金融関係の方々も熱心にお参りされています。祭神は金山彦命で、名前のとおり、金融、金運にちなんだ神社のようです。最近()くじ運がよいのは、ご利益かもしれません。観光客も多く訪れているようです。ここを下り御池通りとの交差点右には肉バル銀次郎があり、おいしいお肉がリーズナブルな値段で楽しめます。研修医ローテーターの終了慰労会にもここをよく使っておりますが、彼らからは非常に好評です。御池通りを超えてゆくと右手には独特のスパイシーさがやみつきになるタンタンメンの煌力があります。しめめしがうまいです。さらにさがると右手にピザと焼き野菜が有名なエンボカがあります。四条通りを超えると左手にHamburg Labo。表面こんがりの典型的なハンバーグに飽きた方は、ここのフレッシュすぎるほどのジューシーハンバーグはいかがでしょうか?さらにおりてゆくとまた右手ですが、五條天神社という古社があります。実はここは空海が開基したとのこと。遣唐使として渡る前に、ここで成功と安全を祈念したとのこと。嵐に遭いながらも空海の乗った船は沈没しませんでした。ちなみに沈没しなかったもう一艘には最澄が乗っていたそうです。留学前にお参りすればご利益がありそうです。いわゆるパワースポットかもしれません。五条通りを超えれば、京都駅までもう一息です。左手につけ麺のうまい吟醸ラーメン久保田。そうこうするうちに塩小路通りに出て、通りあるき終了。

 

 6月から1年目の研修医の先生のローテーションが始まるので、5/20に久しぶりにABCをしてみました。手術室内に人形を持ち込み、座学と実習を午前中のミニバージョンで行いました。4月終わりと5月初めに前期ローテーター向けに気道確保に関する座学講義と気管挿管を含めたワークショップを行っていたので、A先生スムースに挿管できました。今年は頑張って毎月行っていきたいと考えています。事前に一通り見ておくと研修導入も容易になると再認識しました。

 

 趣味も研修も一通りの経験が大きいのでしょう。

 

                              平田 学



mh5963ya at 10:41|PermalinkComments(0)

2017年05月07日

GALはおっさんより強し

尿中NGAL測定が2月に保険収載され、周術期AKI診断の迅速性向上が期待できるようになりました。AKIMODSのリスク因子であるばかりではなく、潜在性MODSの一分症である可能性が高いため、MODSの診断自体にもかかわってくる可能性があるのではないかと期待しています。ただ尿中NGALの上昇がMODSの予測因子となるというような論文はあまりみかけません。血中NGALについてはその関連性を示唆するものを1編みつけましたので、斜め読みしてみました。

 

2015年のSHOCKにあったINCREASED NEUTROPHIL GELATINASE-ASSOCIATED LIPOCALIN IS ASSOCIATED WITH MORTALITY AND MULTIPLE ORGAN DYSFUNCTION SYNDROME IN SEVERE SEPSIS AND SEPTIC SHOCK

123例のコフォート。ICU管理を行った重症敗血症(sepsis2012年の診断基準)及び敗血症性ショックが対象。観察期間は1年あるいは死亡時まで。エンドポイントは死亡あるいはMODS発症。NGAL75%タイル(275μg/L)を超えるものをHigh NGAL群とし、それ以下のものをLow NGAL群としています。ログランクテスト上前者のほうが有意に死亡イベントもMODS発症が多いという結果でした。コックス比例回帰分析では、在室中のクレアチニン値増加量はどうも共変量選択過程の時点で残れず、調整はCRP, eGFR, 血清乳酸値, 中心静脈血酸素飽和濃度, APACHEⅡスコア, D-dimer値で行われ、NGAL高値のみが死亡及びMODS発症の独立したリスク因子であったとしています。

? まずベースラインの生理学的重症度スコアリングと採血実施日についての明確な記載がありません。ベースラインのクレアチニン値がmg/dl換算でLow=1.49mg/dl, High=2.23mg/dlと差があり、もちろんAKIを発症している症例が大多数と考えられますが、その発症時期が両群間で異なる可能性を全く否定できません。またその重症度についても違いがありそうです。AKIの割合及びそのステージ別の比率が示されるべきと思います。またeGFR値は、両群ともに平均値が60を下回っておりCKD症例が多いのではないかと勘ぐってしまいます(前値が少数でも示されていれば納得できるのですが)AKIに関して補正しようと在室中のクレアチニンの増加値を提示し、両群間で差がないことを示していますが、P値は0.06でぎりぎりです。またここでも採血条件に言及していません。そもそもMODSについての定義も厳密になされていないような気もします。うがった見方をすればやはりNGAL値はAKIの発症割合及び重症度に相関して増加し、それが予後に影響を及ぼしているのではないかと考えてしまいそうですが・・・

 

直観的にはもちろんMODSNGAL値はあがりそうですが、その特異性を調べるためにSOFAスコアで層別化して比較するとかあるいは腎、肝、肺、凝固等のMODSに影響を与えやすいパラメータごとに検討するとか等、細かなモデルが必要なのかもしれません。

 GALはもちろんおっさんより繊細なのです。

                              平田 学

mh5963ya at 16:10|PermalinkComments(0)

2017年04月26日

 攻守転換

 今年もNNM(Nippon Neuromuscular Meeting)に参加しました。以前、睡眠時無呼吸症候群に興味をもっていたこともあり、磯野先生のJSA気道管理ガイドラインと筋弛緩~睡眠時無呼吸患者の場合~を非常に興味深く聴講しました。その中で磯野先生が強調されておられたのは、意識と気道閉塞性の相関性。CVCI(Cannot Ventilate Cannot Intubate)において即座に十分に筋弛緩拮抗を行い、自発呼吸を回復させることも重要だが、意識の回復も重要で、不十分であれば気道閉塞は解消されない。それに対し、エアウェイや声門上デバイスを用い、換気が有効であれば覚醒を待つ。もし不十分であればできるだけ速やかな覚醒を促さなければなりません。となると導入に関しても覚醒の早いものを使う必要性があります。一定の時間で効果部位濃度の下がる静脈麻酔薬がよいのか、あるいはある程度の分時換気量が保たれれば追い出せる吸入麻酔薬、その中でも覚醒が早いデスフルランがよいのか?

 疑問に思うのは、ケタミンのように比較的換気が保たれる薬剤の場合はどうなのか?筋弛緩が拮抗されれば、プロポフォールに比較し、早期に軟口蓋や咽頭筋の弛緩が回復するのか?麻薬による気道閉塞はどうなのか?麻薬拮抗薬で閉塞は完全に解除されうるのか、疑問は尽きません。

 疲れのせいか翌朝は寝坊し、朝は10時につきじ寿司でいただきました。一貫ずつ多くの種類を頼む嫌な客でしたが、快く握っていただきました。ビールは一杯までとし、その後は立石で昼飲みしようかと思いました。が、金曜の不眠の当直疲れが後を引き、おとなしく帰ることとしました。撃沈!おみやは東京会館のプティフールにしましたが、おっさんからみても見た目がかわいらしく相方の評価は上々でした。

 5月は1年目研修医向けの勉強会を2回に分けて行う予定です。1回目はエアウェイマネージメントに関する座学、2回目はハンズオンの形式でするつもりです。今年当施設に移って初のABCコース開催を行うとともに、麻酔管理に必要な薬剤、輸液について勉強会を行いたいと考えております。2年目は攻める年?

 

              平田 学

  

 

 



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