2013年11月05日

心残りと悪あがき

 2時前に目が覚めてしまいました。いつもなら体には悪いのですが、ビールの1本でも飲んで無理に寝るのですが、やはりあきらめてはいてもpotの試験はキャンセルできない(もったいないので後学のために受けます)ので、ぱらぱらと参考書を見たり、you-tubeTEEの動画等をみたりしています。
 

 試験後は研究会もあり、データ集めが必要で、昨日もHPに行ってまいりました(アッ、土産持ってくの忘れてた。中田屋のきんつばは今となってはこちらでも買えることが多いので、金沢らしい洒落乙な高木屋の紅白餅とゼリー包みのセットにしてみました)CKD患者に対する術前経口補水の有用性、落としていたデータから後方視的にまとめようと思っています。しかしながら私は積極的に少々腎機能がわるくても術前脱水回避のために投与していますが、他の指導医はそうでもないようです。投与症例が少ない。術中のsurgical APGAR score、尿量、血中lactateと術後eGFR、予後等を比較してみようと思います。
 

 少し眠れそうなので眠ります。

 来年こそJB-potterになれますように。


      のどぐろに心のこして銭あらず;よう遊びました      平田 学


 



mh5963ya at 04:00|PermalinkComments(0)

2013年11月03日

castillo blanco

vcm_s_kf_max160_160x120アルハンブラ、赤い城。ムーア人の砦だったと思います。

 創大な城というより城塞。ただこの堅固なとりでもレコンキスタにより取り戻されたように記憶しています。高校の世界史、30年以上も前。

 なぜ城塞をつくらなければならないか?もちろん守るため。なにを?

 医療現場における城塞は何か?医療安全システムがその中核であることは間違いないでしょう。私達麻酔科医の業務の半分は毎日の医療安全の質の確保に費やされているといっても過言ではないでしょう。

 しかし私達のこのひたむきな医療安全に対する姿勢の方向性で一つ重要な点が欠けがちであると思っています。それは術後管理についてです。

総論的にはもちろんお詳しい方もいらっしゃいますが、私達はその知識について知らない部分が多すぎる。もちろん忙しいのはわかるが、少なくとも自分たちが入れたテデバイスについては本来、術後もある程度関与しなければならないと思います。とくに中心静脈カテーテルと硬膜外カテーテルです。

昨日の臨床麻酔学会の硬膜外カテーテルの合併症のセッションの最後、著明な先生が、麻酔科医はこれだけ硬膜外麻酔を活用しているのに、いれるのに夢中になるばかりで、抜く時は主治医まかせである。これはいかがなものか?というようなご提言だったと思います。私たちも硬麻のカテを自分たちで抜くことはめったにありませんが、本来は自分たちの手で抜くべきだと思います。またきれいごとか?といわれるでしょうが、なにより患者の疼痛軽減、早期離床という目的、それに加え、術後管理の容易さ、また実は術中管理の容易さ(これ以外にも硬麻の効用は書き出したら限りないと思いますが)を求めて使用しているわけですから、その最後も感謝をこめて抜くのが理想でしょう。個人的にはどこかのタイミングでこれを行っていきたいと考えています。すぐに実行できなくても硬膜外カテーテルの術後の管理やその抜去については、主治医と十分に議論しながらマニュアルやガイドラインを策定すべきと考えています。

中心静脈カテーテルについても同様で(但しCVカテーテルについてはその使用運用が手術内容に影響されるため私達の手で抜くというのは現実的ではないですが)、十分なディスカッションを行った上でその運用を標準化し、合併症等については正確な統計を出し、フィードバックをかけることが重要と思います。

冬の金沢城は白い城です。加賀は強国でありながら外様であったので、前田家はクレバーなかじ取りを行ったと記憶しています。あからさまに軍備を強大とすれば徳川から目を付けられ、限界に達すればなんくせをつけられて、場合によってはお家とりつぶしとなった可能性があります。そこで食、工芸等の文化面に投資し、目をそらしたのでしょう。当時も大文化圏を形成していましたから、そのような文化を基礎に持ったインテリ藩を悪意をもって攻撃するのは、当時でも社会体裁上難しかったのでしょう。それが武力ではない抑止力であったと推測します。

Castillo blanco 、白い城は私達も築けると思います。加賀が文化で守ったように、マニュアル、ガイドライン化を含めた医療安全文化が抑止力となると思います。

 

本日は帰都しますが、最後にがんばって近江町市場の寿司を食べたいと思います。

 

 平田 加賀に学ぶ



mh5963ya at 09:19|PermalinkComments(0)

2013年11月02日

戦の神様降臨坊

現在金沢滞在36時間となりました。臨床麻酔学会に出席です。

 今回は私のデュティーはなし。専攻医のバッカス先生、T先生と研修医のT君の発表のお手伝いです。

 まず先頭バッターはバッカス先生。端的に仕上がっていました。術後AKI症例の3年予後について。主に心大血管手術が多いのですが。麻酔科領域でも長期予後は重要です。まず単変量ロジスティック解析で関連のありそうな項目を拾っています。最初の仮定ではAKIステージ、SOFAスコア、術前のeGFRが独立したリスク因子と予測していましたが、eGFRは消えました。カットオフとして60CKD基準に照らし合わせて採用したせいか?もう少し厳しい値をカットオフ値として採用したほうがよかったのか?AKIステージとSOFAスコアがのこりました。予後に影響するのはMODSと考えていたので、後者の方が多変量で強く相関すると予測していましたが、以外にAKIステージでした。おそらく3年内の死亡の時期について早期におこっているものが多く、それにAKIステージの不良のものがからんでいるからかもしれません。青写真としてこの時期をsurviveした症例の一部も、さらに長いスパンでは腎機能の悪化がおこりCKDのステージがすすみ、その併発症としての心血管事故により、再び死亡率が上る2相性の分布を示すのではないかと描いております。何せ発表はうまくいき、まわりの反応も良好でした。

 よるは以前にいきつけていた勝一へ。バッカス先生おおはしゃぎです。バッカス先生のリクエストで白子は店を変えつつ5回ほどリピートしました。のどグロは塩焼きが絶品。刺身はいうことなく治部煮もたのんで、バッカス本領発揮で、勝一の全地酒(石川産)制覇がなされました。

 ちょい二日酔い気味で本日は研修医T先生の発表。TUR-ISの潅流合併症について。研修医の先生の発表を温かく見守っていただきました。もともと口達者であがるわけないとおもっていましたが、少し緊張したそうです。ここも無事終了。

 私は会場の外に一旦でて本日の夕食の予約。せせらぎ通り沿いのお店にしました。勝一のご主人の息子さんの店です。こちらは純和食ではなくフレンチが入っています。昼食はその近くの中華料理屋でラーメン。昨日に引き続き、2ハイ目のラーメン。こちらは醤油味ベース(昨日は豚骨)であっさり美味でした。金沢ラーメンぐっど。残すは金沢おでんのみか?

 さて昼からは専攻医T先生と3月に大阪の病院にうちからうつったT先生の発表をサポートしたいと思います。

 

 JB-pot試験まで1週間となりました。敗色濃厚ですが、はたして私の試験結果は香林坊の輝きのように明るいのでしょうか?

 

 そろそろ背水の陣をひきレッドクリフの勝利を得たい 平田学



mh5963ya at 13:28|PermalinkComments(0)