2013年10月30日
競合阻害
本日朝からは珍しく麻酔をします。昨日がスーパーバイザーだったので、本来は術後回診のみですが、事情があってそうします。
そういえば昨日はけがで一時中断していた救命士さんの実習が再開されました。患者さんも快く同意をしていただきました。ブランクがあったのに全然変わりなく成功、やはりどこかで鍛錬していたのですね。
他府県をふくめ救命士さんはやる気が非常にあります。見習いたい部分です。そして真面目です。見習いたい部分です。ここでの経験がきっと現場で役立つでしょう。実習していただくだけでなく、普段見慣れない手術室の現状や、救急経由の手術患者さんがどのように対応されているかもみていっていただきたいと思い、そのような機会も作っていくつもりです。
さあ臨麻のポスターも刷りましたし、そろそろ眠ります。この邪魔者に布団をとられなければ。
一つの布団を犬と共有する麻酔科医 平田学
2013年10月26日
えびペン
久しぶりにブログの更新をします。
今日は用事の帰り、四条大橋を渡り京阪にて帰宅しました。四条大橋から見る鴨川は水量豊富でした。おそらく昨日までの雨のせいでしょう。空は晴れ間もありますが、低い雲でどんよりしていました。北山は雨雲に覆われしぐれているよう、真冬の天気のよう。長期予報のように今年の冬は寒いのかもしれません。
さて金曜日は抄読会ではなく、来週の臨床麻酔学会の予演。この日はT先生、ランジオロールの洞調律復帰効果についての発表予定。まだ母集団が少なく思ったような差がでていないとの感想。発表後の症例集積に期待です。あと簡単に研修医T君と私でまとめているTur-ISの代謝性アシドーシス合併頻度についての発表。来週直前に打ち合わせ予定です。また最後のがんばりにかかってきました。
秋の金沢はエビでしょう。甘海老、ご当地なのはガスエビ、白エビ。といっても甲殻類アレルギーの私には何の楽しみもありません。どころか間違って食べて”エピペン”のお世話にならないよう気お付けたいと思います。
のどぐろはちょっと早いけど食べてみたいと思います。高級料理店でなくともくるくる寿司で十分と思います。あと輪島のタコがでていればラッキーかな?いわのりもよいかもしれません。いずれにしても金沢でこれらを味合うなら、くるくる寿司がリーズナブルでかつはずれがないと思います。
ただ本命は行きつけといしている片町”勝一”。今年は”バッカス”と研修医連を連れて行きます。おすすめはのどぐろですが、私はアン肝。ここのはカマンベールとフォアグラを足したような味。淡麗の日本酒、おすすめは天狗舞、あるいは石川の酒ではないですが、福井なら吟醸酒ではなく普通の黒龍、あるいは金沢から少しはなれた場所が産地の手取川か?ワインなら白ではなくカベルネ中心のボルドーの赤でしょう。考えるだけでよだれがでます。いやいや勉強にいくのでした。
少しブルーなのはJB-POTが迫ってきたこと。下に先を越されては、体裁が整いませんが、来年か?まあもう少しあがきます。とりあえず苦手な先天性疾患でも攻めるか?
秋の夜長 学会日目の居酒屋をさがす麻酔科医 平田学
2013年10月20日
知るも知らぬもサザエさん症候群
そういえば金曜日の抄読会のネタを書くのを忘れていました。今回はY先生、と書くと、Y先生ばっかり出てくるじゃないかと思われているでしょう。現在うちに所属しているY先生は4人。今回抄読会を担当したのは一番の若年者。救命センターに所属しています。
さてお題はいつものように忘れてしましましたが。SAS(sleep apnea syndrome)に関する話でした。定期手術を受ける症例のうち未治療のSASをポリソムノグラフィーで見つけ出し、なぜか術前からCPAPを導入すると術後のapneaが軽減するという話だったと思います。まあ当然といえば当然ですか。今回は周術期のリスクについての考察のみ。ただ周術期に不整脈や異常高血圧などの循環器合併症が多くなったという結果はありませんでした。できれば中長期予後においてCPAP導入が有意に血管事故を減らすというようなデータが見たいところです。
金曜日は久しぶりに麻酔をしました。こんなことを書くと、お前麻酔科なのに大丈夫か?と聞かれそうですが、まあ1週間に1回ほどしか自分で担当することはありません。というより指導せずに下の症例を取り上げたらそれこそ恨まれます。またまた”デス”を使ってみました。短い手術に使いましたが、あまり覚醒までの時間はセボとかわりません。ただ覚醒後の神経学的な回復は全く違います。3分後には場所、生年月日の返答が可能でした。驚いたのは2例目で、”本当に快い目覚めです”とのこと。もちろんレミフェンタのシバリングもありません。まるでTIVAでうまくいった時のような醒め具合でしたが、これが”デス”のせいなのかどうかはわかりませんが、もう少し症例を重ねてみたいと思います。
2例目の麻酔管理が終わったのは18:20で、この後、腎臓内科のN先生行きつけの”焼肉あかちょうちん”さんにN先生、当科のO and O先生と行く予定であせっておりました。この焼肉屋さんのラストオーダーは20;30だったからです。速攻タクシーで乗り付けると、珍しく空いていました。ここの特徴はにんにくにしっかりつけた塩だれ、とくに上ミノとのマッチがなんとも言えません。前回行ったときには、自宅でしばらく自分の部屋以外の出入りを禁止されたほどです。ただそうまでしてもここの上ミノはぜひともいただきたい。”肉とにんにくはヒトの精神と肉体を健全化する”。
マッコリのあてには赤身中心で、珍しくほぼ一回り食べられたと思います。おそらく思うほど脂こくないのでしょう。この日は20;30前にはおとなしく帰宅。前回の教訓からか、あまり居間でくつろがずに入浴→就眠したため、翌日には自分の部屋からの蟄居は解除されました。
どうしても手術室統計を集計しておかなければならないと決めていたため、雨のなか病院にきました。すでにヘルニア陥頓をやっている。終了後前日オンコールがお疲れ様ですの掛け声とともに帰宅。その後、オルシス(麻酔自動記録システム)の集計とにらめっこ。そうこうするうちにまわりがあわただしくなった。産褥出血で他院からの緊急搬送、情報によると収縮期血圧50mmHg台とのこと。本日のオンコールがきたため麻酔準備、念のためフロートラックも準備、来院次第FFPを含む輸血製剤の確保を手配する。救急外来到着時、産婦人科医からの報告。「血圧は90台です。」そこまででもないかと安心しかけたが、油断はしません。予想通り脈拍数は140台。ボリュームをしっかりいれながらあげてと普段は男前キャラのICU当直医、Y君が指示を行う。食事は昨晩から取っていない模様。入室後、迷ったが、導入はオンコールと当直医の若者にまかせ、いつものとおり距離をおいて見守る。ボリューム負荷を十分に行いながら導入→挿管。その合間に当直は動脈ラインを確保している。4年目と5年目、荒っぽいところはあるが、かなり成長していると思う。整復も短時間ですみ、出血量もそこまでではなく病棟へ帰室。
データをまとめると15時を回りました。またまた虫垂炎の臨時、フルストマックでしたが、これも2人にまかせました。17時過ぎ、やっとのことで報告書がまとまり、一息つけました。各科の稼働率にあまりにもばらつきがありますが、院内に掲示する書類なので、あまり特定の科を攻める内容は書いていません。ふんわりと穏やかにかき、マイナスのデータも赤色で強調したりはしません。もし続くなら全体で解決策を講じるのが真っ当なやりかただと思います。
うだうだしているうちにサザエさんも始まってしまいました。まだまだ週末はつづくみたいです。そういえば小学生の時も、サザエさんが始まってから、忘れてた宿題にとりかかり、毎週怒られてたような気がします。歴史は繰り返す。
にぶちんなので”サザエさん症候群”になったことがない麻酔科医 平田学