2014年04月13日
始発前の築地
現在、日曜日の午前3時48分。東京の高層ホテルの一室です(とはいっても私が泊まっているのは低層の5階、かつ東京タワーと反対側)。本来なら再開発された東京駅周辺で、ショッピングでも楽しんでから帰るのが良いのかもしれません。あるいはせっかく東京に来ているのだから、もんじゃ焼きでも食してから帰るのがおつですが、おっさんのひとりショッピングも一人もんじゃも気持ち悪いのでやめておきます。ではどういたしますか。今日のコンセプトは日曜日を有効に使うこと。5時半には築地に行って寿司ざんまいでアナゴだけは食って早めに帰洛するつもりです。前も院内で質問がありましたが、”帰洛”というのは造語ではありません。辞書にも載っています。
振り返れば今週も充実した1週間でした。一人スーパーバイザー(研修医1年目がまだデビューしていないので、原則一人指導体制です)でしたが、夜中は緊急開心術のため、オールナイト。管理は専攻医のM君に任せ、私は時折休息。というのは翌日も朝からデューティーがありました。朝一で周産期センターにて専攻医F君の指導。手術室に帰ってきて小児の麻酔。じつはこの症例は先週の重症症例検討会で、挿管困難の可能性があると私自身が指摘した症例。スローもどきで導入、開口し、喉頭鏡をかけてみると案の定咽頭腔が狭い。しかし展開は何とかでき、コーマック分類上も2°であったので、筋弛緩薬を使わず挿管しました。そして昼からもう一例こなして帰宅。ビール1本で寝れました。翌日は他府県出張、そして翌日麻酔デューティー後、ICU当直へ。深夜には目をしばしばさせながら抜けた“A”の再挿入。以前であれば抜けた”A”は、状態さえ落ち着いていれば”朝になってからいれよか”でしたが、いわゆるスーパーICUを許認可していただくため基準上、術後のAラインはほぼ必須となります。そして明けてというか明けず、翌日。医局会を終え、麻酔導入手伝い、その後事務的雑用をこなして、普通ならここで古いですが”バイナラ”。この日はポリクリがあり、3時半までお付き合い。最後に雑用をこなして帰ろうとおもったら、ショック症例の申込み。当日オンコールのバッカス先生はすでに緊急のDVR+TAPをしており、緊急対応番はなしの状態。本当にこの日も”まわし”が大変だったのですが、ここで受けないとと男が、もとい、おっさんがすたると思い志願しました。M副部長アシストのもとバスキュラーアクセスを挿入。手術開始となりました。原因解除と、ボリュームバランスがとれてきたせいか手術終了時には尿量は確保され始め、またノルアドも中止でき、ICUに移送しました。
まあ人並に忙しかったので、早朝に築地で寿司を食うことぐらい大目に見てくれるかな?また来週もなりに働きますので。
来週は病院全体の医局会があります。そこで病時保育を含む契約保育園の早期確保と、MEの増員について提案したいと思います。高度急性期病院を目指すうちにとっては、要の女性医師(およびイクメン)、看護師、MEの安定した確保は第一優先と思います。また”変わり者”のあいつがうさんくさいことを言いだしていると嫌がられるかもしれませんが、気にせず頑張ります。
経度の関係でもう東京は空が白み始めています。それではご機嫌よう。
追伸
結局、築地には6時前に到着しました。一目散に寿司ざんまいに向かいましたが、意外にカウンター席は満席。半数以上が外国人でした。まず、生ビールをたのんで、まぐろ好きの私はまぐろざんまいセットへ。これは一人には少しヘビーです。大トロ、中トロ、赤身、ネギトロ、鉄火、あぶりが各2貫以上で3000円。リーズナブルです。もしここまで多く食べたくなければ、まぐろ3貫セットがおすすめです。もう一杯生のあと、東京に来たら食べなきゃならない上アナゴを八海山の冷やに合わせ、うに、イクラ、カツオ、サーモンを食べたあと、熱燗のあてに玉、イカの塩辛を選んで終了。しめて7000円程でした。
一応土産に東京バナナのレーズンサンドを土産に買ったあと新幹線に乗り込みました。定番の新幹線ビールによるうたたねの合間、静岡あたりの山桜が非常にきれいでした。ここで下手な一句。
散り惜しむ 紅雪と見ゆ 山桜
帰ったら関西らしく本日の主食はお好み焼きを予定。静岡風に沢庵をいれてみます。
酒のあてはカツオ。もう少しゆっくりして来週もまたがんばりたいと思います。
初カツオ 土佐の里藁 初夏燻す
平田学