Hot chili in the beer garden西に比良山、東に琵琶湖

2014年06月07日

 日が変わって思うこと

本日は上機嫌。京都駅付近での会食後。同じ学年の失礼ながら同志と意見交換。有意義でした。K君も同席、あいかわらずストレートな物言い。まあそれは彼の持ち味。

 すっかり先週の抄読会の内容紹介のための下調べを忘れています。御免なすって。

 世間の話題はプロポフォール。子供さんを亡されたご両親には全くお気の毒としか言いようがない。ICはしっかりすべきだったと思う。PISの確率は非常に低い。ただ起これば致死的となりうる。それゆえ添付文書は禁忌としている。それは当然だ。しかし小児で、プロポフォールを用いず、ミダゾラムやサイアミラールのような中長期間作用薬剤による鎮静を行った場合のデメリットや人工呼吸期間の延長に伴うリスクについてはほとんどのマスコミは報道しない。もちろん禁忌薬のメリット、デメリットに言及することなく使用したことが一番の問題ではあると思うが。

以前某県で確か血管インターベンション後にリドカインを中毒量使用し、リドカイン中毒死したと思われる事例につき、某報道は麻酔による死亡としていた。これは局所麻酔薬中毒による死亡であって、麻酔死亡ではない。場合によりこのような浅薄な知識によって報道はなされ、それに関しては訂正されることはない。マスメディアは一種権力を保持していると考えられ、ある意味権力の非統制使用ともとられる場合も散見される。

 福島の原発問題に関連しても、事実はどうあれ、とある劇作家の批判のみに固執し、その根底に介在する問題については目を向けようとしない。国家権力が右に動こうとも、左に振れようとも、少し離れたところから冷静に批判してきたのが健全なマスメディアである。なぜこの時期にきて国家権力の意向に同伴しようとするのか?

 私は現憲法擁護派ではないが、しくみとして憲法が安易に改正され、また国家権力をチェックすべきマスメディアがそれと迎合するなら、非常に危険な時代が到来する可能性があると考える。

 素人ながら司法においても似たような見解がある。人情裁判などという言葉もあり、むろん裁判官の心情に配慮して判決を表示する姿勢は人間らしいと思われるが、やみくもに世論に迎合しようとする態度があれば、それは受け入れられない。社会規律を鑑みて本来のはかりの番人としての役割を冷静に遂行してゆく姿にこそ私自身は尊さを感じる。

 

                         平田学



mh5963ya at 01:28│Comments(0)

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