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2014年07月20日

カエルがなくから帰ろう

今週の勉強会は抄読会という形ではなく、M先生によるAPRVのミニレクチャー。

ARDS治療の有力人工呼吸モードであるAPRVは今年に入って3回目のテーマ。これは救急ICUでも早期から同モードが利用されることが多いが、その設定につき同当直から院内ICU当直への問い合わせが増えていることを受けてです。内容は具体的で、P-highT-highT-lowなどの初期設定やその根拠。またウイーニングについての概説もありました。このモードについてはPCO2に関して、ややpermissiveに管理を行うことが多いと思いますが、当科ではもちろんPH指標で、7.15から7.2までは容認していることが多いようです。

 私的には金曜の当直の後、土曜は愛知の実家に立ち寄り、墓参り。ほとんど2時間程の滞在ののち、聞きたかったHESの講演会へ。小竹先生の術中目標指向型輸液管理についてのお話は非常に興味深いものでした。明日からでも研修医の輸液管理に応用できそうです。

ボルベンの分子量は13万であり、その代謝時間、代謝経路を考えれば、腎機能障害を起こしにくいはずです。それに関しては、宮部先生の講演でも触れられていました。ではなぜ多数の研究により、敗血症で腎を含めた予後を悪くするといわれているのか?一つの仮説ですが、HESは投与により尿の粘性度があがるといわれており、それが通過障害を惹起し、ひいては尿細管障害をひきおこすのではないかとの考えがあります。そうなるとGFRが落ち、乏尿となれば血中の炎症性サイトカイン濃度が急上昇、MODSが悪化するというシナリオが成り立ちます。また近位尿細管自体が炎症性サイトカインの分泌組織でもあり、

炎症の強い早期障害時には、返って炎症性サイトカインの分泌が誘導されることも考えられ、それがmalignant cycleに関わるとも考えられます。ただボルベンの分子量は13万であり、上記の研究で使用されたHES20に比し十分に小さく、代謝もHES20にくらべれば早く、またその代謝産物自体の分子量も十分に小さいので、臨床的にはあまり問題にならないのではないかと考えます。尿粘性度を上げないため、いわゆる“抱き合わせの輸液を適正量使用すれば、容易に回避可能と考えます。

 懇親会後、ちょい外出し、ちょいグルメを楽しみました。ちょっとしょっぱいトルコチーズをあてにそれによく合うといわれているヤクをたしなみ、しめはあんかけスパで。こちらの出身ですが、これは食べたことがありませんでした。ただその胡椒ベースのスパイシーな感じは昭和50年代の味で、初めて食べたのに、何か懐かしさを感じました。

 僕は甘いものはあまり食べませんが、一つだけ気になって買って帰ったおみやがあります。青柳ういろは大須ういろと並んで名古屋を代表するういろの一つです。その青柳総本家が出しているカエルまんじゅうがめっちゃcute! このキャラはかつて青柳が提供していたスポット天気予報のアニメにでていたカエルではないかと思います。この天気予報と言えば、シロ、クロ、抹茶、あずき、コーヒー、ゆず、さくらの七色ういろをpromoteしていました。まるでレインボーマンのような7色に興奮したのを覚えております。懐かしきよき時代です。これとともに京に無事カエリたいと思います。

 平田 学



mh5963ya at 16:40│Comments(0)

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