カン違い第2回京都周術期懇話会

2018年09月12日

ヒールはビール好き

 先々週、先週と麻酔科学会の地方会に参加させていただきました。松山も金沢も滞在時間は24時間未満で、かなりタイトではありました。金沢ではよく舌鼓を打たせていただいた勝一さんが、おでん屋として復活しており、久しぶりの味を堪能することができました。地酒だけでなくビールによく合うおでんでした。

 東海北陸地方会において西田先生のお話をお聞きしましたが、いつものようにわかりやすい講演でした。敗血症のトッピックスについて圧倒的な内容量を短時間でお話しされていましたが、せわしさをまったく感じないお話し振りでした。最も興味を持ったのは

フロセミドの話でした。西田先生はフロセミドの腎髄質に対してエネルギー負荷をかけない性質に関心がおありのようでした。現状ではフロセミドに腎保護効果はなく、どちらかというと悪役に近い存在と言われています。一方的にヒールと呼ばれるフロセミドには同情さえ感じます。

 サイトカインは分子量2030kDaほどで健常な糸球体はほぼ透過させない。しかし敗血症により糸球体障害を来すと容易に透過するようになると考えます。敗血症における高サイトカイン血症が多臓器障害症候群の主因であるなら、サイトカインの尿中排泄が進めば症候改善に有利となる可能性があります。ボーマン嚢内に透過したサイトカインは近位尿細管で再吸収を受けると考えられ、再吸収を抑制することによりサイトカインの排泄は促進されると考えます。逆に再吸収が増えれば、他のタンパクが尿細管障害を引き起こすように、近位尿細管障害を惹起すると思われます。素直に考えれば、臓器にやさしい正義の味方カリペプチドが第一選択となりそうですが、そうでしょうか?カリペプチドの主な作用機序は輸入細動脈を拡張し糸球体血流を増やす点にあります。敗血症により糸球体内皮の障害が起こっているはずなのにそこに負荷をかけると、さらに内皮障害が助長される可能性はないのでしょうか?また近位尿細管の再吸収抑制に関しては、カリぺリチドよりフロセミドの方が強力であると思われます。またこれを腎髄質にあまりエネルギー負荷をかけないで行うことができる。私にはあまりヒールに見えません。いつか見返してやってほしいと思います。

 

 ビールでも飲みながらヒールをたたえたいと思います。

 

                平田 学 



mh5963ya at 23:37│Comments(0)

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