第2回京都周術期懇話会研修医勉強会

2018年10月04日

世界線を超えて

 やはり, 進みません。明日,救命士養成過程の本年,2回目講義(気管挿管)を行うのですが, その教材作りの下調べが脱線の嵐となってしまっています。

 私たちは毎日気管挿管あるいは声門上器具を用いた気道確保をしているのに, 上気道の解剖や神経性理調節機構等につきほとんど理解していない(というより私がですが)のではないでしょうか?そんな思いから, 上気道の解剖生理を考え始めると, sleep apneaの世界に引き込まれていまい、そこから脱却できなくなりました。上気道開存の絶妙なバランス(陰圧 vs 咽頭開大筋)がなんと精巧にコントロールされていることか。解剖実習以来ほとんど忘れてしまったような微小な筋がこんな重要な役割をしているとは!対立筋の絶妙なバランス, そしてその神経性調節, いとおしささえ感じます。あらためてヒトの体の精巧さには感嘆します。もう一度系統解剖を勉強できる機会があればと思います。

 BURPも普段よく行っている手技ですが, backwardてこの動きで舌骨体に付着している舌骨喉頭蓋靭帯が牽引し, 喉頭蓋が翻転すること。Upwardで喉頭面が披裂部を軸に直視軸方向に前転すること。Rightwardで喉頭展開時に喉頭を視野の良好な右方に移動させること。UpwardBackwardでは逆に喉頭蓋は倒れ, 喉頭面は後転し, 全く用をなさない。BURという順番が大切なことを再認識しました。これも舌骨と喉頭蓋の靭帯の重要性を認識していないと理解できません(この靭帯は正中を走るため, 喉頭展開時にブレードが喉頭蓋谷の正中を外れると喉頭蓋の翻転が悪くなる理由も理解できます)

 Sleep Apnea から咽頭部での気道狭窄の話に興味が移ってしまい, 今度は今使っている中咽頭エアウェイ(Tulip Airway)の特性や利点はどうか(なぜ覚醒時に咳嗽がほぼないのか等), 興味ある使用法はないかなど, また世界線を超えて異次元に入りこんでしまいました。結局, 4時に起きたにも関わらず, スライド作成は1枚も進まず, 早起きは2時間の損となってしまいました。しかしながらご褒美もあり, それはこんなに基礎医学分野は面白かったのかと認識でした。

                             平田 学



mh5963ya at 06:51│Comments(0)

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