呼吸ケアチーム活動中新年に思う

2020年12月31日

チュー躇なくモー突進

 今年も残すところ12時間程。医局の運営を考えると、フレッシュマン2人の加入がおおいに影響を与えた一年でした。老犬が子犬と一緒になると元気になるように、私を含めたシニア達が活性化されたのは事実です。今年度の2人は麻酔科医としての基礎を作るべく、ベーシックな臨床技術の取得にあたってもらいました。麻酔科専門医取得に必要な特殊症例経験は小児例を除き、達成しました。今年度の傾向として、残念ながら小児例が少なかったのは事実ですが、両人とも残り10例程となっていますので、来年度の頭には達成可能と考えます。

 ポイントはその先、サブスペシャリティーを見越して、心臓麻酔研修、集中治療研修に

つなげてゆければと考えます。具体的には前者では人工心肺管理研修、後者ではICU研修でしょうか?何とか時間を作ってあげたいと思います。特にICU研修については今後当院で開設される可能性の高い、GICU創設の初期メンバー育成の目的もありますので、しっかりとした研修ができるよう、当院救急科や他施設との連携、協力が必要と考えています。

 私達シニア世代のブラッシュアップも必要です。私自身、周術期輸液の面白さに魅了されていますが、その知識は5年も遅れていると認識しています。例えば専攻医にperioperative-GDTの有用性根拠として血管内皮およびグリコカリックスに対する物理的保護作用を中心として説明してきましたが、昨今ではグリコカリックスの消退に大きな役割を果たすANPやアンギオポイエチン2などユニークな生理活性物質に焦点が合わされています。このような知見を取り入れて説明できるようにならなければ、私達臨床施設でも時代遅れとなるに違いありません。そうならないためにも師走晦日の誓いが、元旦に先んじて重要なのかもしれません。

 

                      平田 学



mh5963ya at 10:14│Comments(0)

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