部下の手柄は上司の手柄?ほっこりする場所

2013年09月28日

救急と麻酔の架け橋

  昨日は当直であったためブログの更新はできませんでした。さて金曜恒例の抄読会ですが、今回は9月いっぱいで当科での研修を終えられるT先生に救急医療につき大阪北部の有名な救命センターでの経験を含め概説していただきました。先生の意見は救急医療においても私達麻酔科医の役割が大きく、普段から培われているそのコミュニケーション能力は診療の統合上重要な役割をになっていくだろうとのこと。確かに気道管理を含む術中管理やペインコントロール等は私達の得意とする分野ですが、それ以外の部分は広く浅い知識や技術しか持ち合わせないことがほとんど(少なくとも私は) だと思います。したがってERにおける初療については麻酔科でもトレーニングをつんでいない者は苦手なことは多いでしょう。しかし浅い知識から概要をつかむことや足らない部分を専門家からひきだすことは私達の得意技です。T先生が勤めておられた救命センターでは3日1回程の当直や24時間業務がありそのなかでドクターカーでの出動や集中治療業務があり濃厚だったそうです。聴くだけですでに当直をしたかのような虚脱感を覚え、そのまま帰宅したくなりました(え?) 。この記述はちょっとオーバーでした。T先生はもともと内科の先生ですが、救命センターで行われる処置(心嚢穿刺や開胸心マッサージ)に加えIVRもお手のものですが、決してそのようなことをひけらかすことはありません。人格的にも優秀です。そんなT先生が鍛えられたS救命センターは本当に救急が好きな先生方が熱意と使命感をもって診療を遂行している施設であるのは間違いないでしょう。T先生の講義後専攻医に「ちょっと1年程修行に行ってみるか?」と冗談交じりに聞いてみましたが、「無理です」引かれ、少しさびしい気持ちになりました。
 しかしその3年目専攻医も 最近は少したくましくなり、ちょっぴりうれしく思っています。両名とも私が雑用を言いつけても嫌な顔ひとつせずしますし、何事に対しても熱心です。F君はぼくが説得して入局させた一人です。よく勉強します。もう少しなれたら技術的にも上級医に少し近付けるでしょう。おんなじタイプが高校の同級生にいました。高2のときに古文の枕草子に難渋していました。私を含めまわりのものは「いまさら枕草子なんて試験にでないって」と馬鹿にしていましたが、高3になってめきめき成績が上がり、あっとゆうまに私達はおいてゆかれ、かれは超難関T大に余裕で合格してゆきました。F君も麻酔界のT大を目指して頑張って下さい。(本当に彼は素直で性格よしとおもいます。)
 さて私事でありますが今週はプライベートな用事で土曜は京都市内にとどまっております。翌日福岡で行われる心臓血管麻酔学会に日帰り参加の予定でしたが、所用のため不可能になりました。ちょっと残念です。
 最後にT先生6か月間ありがとうございました。今後も仕事に場合によっては飲み会(とりあえず忘年会) にお付き合いよろしくお願いします。

 直明け麻酔科医            平田学 

mh5963ya at 12:41│Comments(0)

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