2013年12月

2013年12月30日

回帰分析

 これは竹内まりあファンからも、浅田次郎ファンからもお叱りをうけるかもしれない。

共通点がある。僕は月島慕情を読んだときに、「ああ、これはだれかの歌詞にある。」と思った。浅田の主人公は絶対的に幸せになるケースは少ない。しかしながらそのエピソードの中で相手の気持ちを考え、葛藤する姿がにじみ出ている。そして主人公はジレンマを感じつつも、最終的には相手を思うあまり(自分の幸せを考えず、相手の幸せをひたむきに願って)自分の幸福を追求しない。竹内まりあのにもこの心の葛藤を感じる。多分主人公に責任はなかったにしろ、別れざるを得なかった二人。ただその過程には後悔の念が感じられる。とくに主人公には。少し男の方が子供だったのかもしれない。しかしながらこの男性にも歌詞からすると全く悪意を感じない。いや実直、生真面目な人間過ぎたのでしょう。主人公は将来的な破局を予期し別れたのかもしれません。やはり、自分とは合わないと。そうなれば、彼のためを思って、彼女から無理に別れ話を切り出したのかも。彼を思う上での行動だったのかもしれません。このようなかっこよさは浅田の女主人公の中にも見られます。ひょっとして私達男が自慢げに、かっこよく別れたとクールに話ているケースにも女性の優しさに演出されているシナリオが存在しているのでしょう。

 これは何も男女の恋愛だけに限りません。一見すると頑固おやじとやんちゃ娘、これは実はおセンチなおやじと大人な娘。実直真面目教師と不良生徒、これは非挫折者と大人すぎる子供にも当てはまるかもしれません。

 久しぶりに竹内まりあが心に響きました。私もいつまでったても大人になれてないなー。

       

                      平田学



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2013年12月28日

終わらない一年

今週の金曜抄読会はT専攻医。

Incidence of unanticipated difficult airway in obstetric patients in teaching institution

全身麻酔下、帝王切開時の気道確保困難例に関する検討。挿管施行3回以上等の挿管困難例は全体の0.56%と。緊急例で挿管できず、LMAで術中管理をした例が2例あると。20回に1回はRSI時に挿管困難例に遭遇することとなる。恐ろしい話。もしLMAも難しければ、外科的気道確保でしょうが、これも妊婦さんでは難しい。夜中に1人であたったら足が震えそう。

 私的には外来を3時過ぎまでに終えたあと、会議と予備会議。するともう6時半前。や、やばい。今日は手術室、麻酔科合同忘年会。場所は高台寺。院長先生も顔を出していただけるということなので、遅れるわけにはいきません。O君、O先生も空いていたので、一緒にタクシーで。安心しました。まだ院長先生はお見えではありませんでした。金曜日だったのでみんなの出足が悪いのと、複数の緊急手術が重なったためそれに人手をとられている。昔から(確かに社会人としては当たり前でありますが)院長先生は遅刻に厳しい。遅れる理由を何回となく申し上げ、抑えていただいた。そういえば院長先生がまだ手術室におられたときの忘年会の日も忙しいことが多く、僕自身も3次会や4次会で合流した記憶があります。そのことを院長先生に申し上げると、懐かしそうにされていました。

 12/28時点の年間麻酔科管理件数はあと3日を残し、4031件。10室という規模の手術室ですが、うまく効率運用できています。皆さんの努力のおかげです、ご苦労様でした。

 

 さて忘年会はというと?実は本日朝から定期臨時という形でPDA ligationが決まっていました。私自身が麻酔担当であったため、2次会の途中?いやいや2次会こっきりで帰るつもりでしたが、あまりの楽しさに気付けば午前様。いつものタクシー帰宅でした。というか電車の時間に間に合っても(転落等)危ないので、なるべくタクシーに乗るように心掛けています。

 

 PDAも終わり大学からきていただいたY先生もお帰りになりました。麻酔科ラウンジに戻ると、次は外傷、これはF君にお願いしました。その最中にもドクターヘリ、コードブルー等ニアミスがありましたが、それらは手術にはならず、一旦おちつきそうです。

 

 今夜は雪が降りそうなので、もし積雪すると転倒する可能性があります。私自身、いらぬ手術を増やさぬよう気を付けたいと思います。

     そういえば

          平田 学べ と院長先生によく言われていたような気がします。

          実践できてないなー。

                      某病院麻酔科部長   平田学



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2013年12月24日

三人寄れば

さらにラッキー。Y君もバッカス先生も合格していました。全員合格です。

 思えば試験直後、もう3月の講習会申し込んだ?とお互いにけん制し合っていた時期が懐かしく感じます。とにかくよかった。

 今後は認定に恥じないよう、お互い刺激し合いながら、さらに臨床能力を上げられるよう努力したいと思います。

 

 今日はI先生が見学にきてくれました。私は外来でほとんどお相手できなかったのですが。

今後は前に書いたように、外からの風を受け入れて、今までと違った道筋を模索してゆく必要があります。そうでなければ進歩はなかなか望めない。色々な大学出身者や他科出身者による意見を踏まえ、方向性評価を絶えず客観的に行っていかなければならないと思います。他のうまくいっていない例を見るに、大きな医局が急に衰退する要因の一つは、同じような背景を下地にもつ集団のマンネリ性にあるのかもしれません。この点は肝に命じなければなりません。もちろんこれを急激に進めると、マラソンのトップがスパートをかけた時のように集団がばらけてしまうので、バランスをとらなければならないのは事実ですが。但しペースが遅く、だれも先頭に飛び出す勇気がないレースは、全く記録が望めず、駄馬の競馬としか言いようがありません。やはりバランスなのでしょう。

 

 年末は寒波がやってきそうです。今度(29,30)は京都市内でも積雪が見られるかもしれません。もしこの寒気が少し残った状態で正月に南岸低気圧型となれば大雪になる可能性もありますが(2,3)、今のところ低気圧はかなり南方を通る予想です。

 

 もし麻酔科やICUの見学を希望されるかたがいらっしゃれば、人事課をお通しになり、あらかじめ私まで連絡を取っていただく方が、すんなり行くとの説明でした。同様に救急部をご希望の方は救急部長にあらかじめ連絡を取っていただいた方がよいそうです。専攻医の方だけでなく、今後の麻酔科後期研修制度の変更を踏まえ、専攻医教育に興味をお持ちの方がいらっしゃればご連絡をいただけると有難いと思います。

 

 

                   平田 学



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2013年12月23日

つけの倍返しだ!

忘年会前半戦は終了しました。まだ以外と体力は残っている。

 金曜日の飲み会は歌舞練場近くの先斗町でした。会終了後、その近くで念願のおでん屋さんを見つけ今シーズン初おでん(11月の金沢の学会時、食べようと思っていたのにすっかり忘れたのと、内輪の忘年会のため、伏見桃山のべんがら屋を予約しようとしたが空いていなかったため。金沢おでんは有名で、町のいたるところで食べられ、京都ほど探すのに苦労しません)。こんにゃく、大根。やはり辛口の日本酒と相性が良い。一筋西に入って木屋町通りへ。西木屋町の沖縄料理店、赤ひげに行って泡盛を飲みながらそばでしめるか、あるいはラーメンでしめるか?まだ小腹がすいていたので木屋町を下がって大豊ラーメンへ、ここはかれこれ10年程前に、とある研修医に教えてもらった店。そういえばその時のS先生元気にしてるだろうか?確か心療内科に行ったはずですが。話を元に戻すと、このラーメン店の売りはチャーシューメン。普通のラーメンの盛りの上に、どんぶり上側面に添ってチャーシューが1周はりつけてある。ラーメンに日本酒を合わすか、焼酎を合わすか、ビールを合わすか悩むところですが、入店後反射的にギョーザを頼んでいたので瓶ビールにしました。ギョーザを頼むには理由があります。チャーシューメンができあがるには少し時間がかかるため、その間の場つなぎはギョーザです。これがパリパリでビールとの相性グッドです。そうこうしているうちにチャーシューメン登場。私のやり方は、まず側面に貼りついているチャーシューを半分、汁に落とします。その後醤油豚骨でパンチの利いたスープをいただき、麺をかきこむ。この時点でビールは半分程残っていますが、次に脂溶けの少ない、汁に浸かっていないチャーシューをあてに、次に汁に浸って、味のしゅんだチャーシューをあてに残りのビールを飲むというのが私のスタンダードです。

 1時くらいだったでしょうか?もう終電は出ているので、タクシーをひらおうと四条京阪まで出ましたが、じぇ!じぇ!じぇ!(しつこい?そろそろ医局員全員に愛想つかされる?)タクシーが一台もいません。しかたなく五条京阪まで川端を南行。やっと見つけたタクシーを酔っ払いのおっさんに横取りされ、少しムッとしましたが、こらえて次を捕捉し帰宅。2時、酔いが醒めてしまったので、贅沢に山崎ハイボールで総仕上げ、前半戦終了となりました。この日は正確に帰宅時間を丑の刻と申しあげました。

 翌日は上記のつけを払うため自宅から病院経由で四条河原町まで徒歩移動。しぐれのなか鴨川沿いを北行していると、鴨の集団が群れで川の中央部に寒そうに寄り添っており、わびしい気持ちになりました。今日は鴨ロースだけは買うまいと心に誓い、ブリを購入して帰宅ブリしゃぶとしました。まだ富山の天然ものはありませんでしたが、京都産の天然ものは存在。しかしながら養殖の倍の値段だったので諦めました。但し最近の養殖ブリは意外と脂の質が良く、しゃぶしゃぶにしてもあまりくさみがありません。初ブリしゃぶならこれで十分と思われます。

 

さて新年会に向け昨年の手術統計をまとめています。ORSYSになったといっても、年次統計をまとめるのはなかなか大変です。数字上は順調な回復です。このペースが続くよう来年も、各診療科をサポートしてゆきたいと思います。

                    

平田 学



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2013年12月22日

たなポタ

じぇ!じぇ!じぇ!(今頃ですが)

四条の藤井大丸内タベルトで買い物をして帰ると、水色の封筒が。出来が全く撃沈状態で、来年のJBPOT試験対策をそろそろ始めようかと思っていたので、最後通告と覚悟を決め、封筒をあけました。

まず一番上にあるのが、学会からの試験合否判定についての概要。次に申請についての方法等について等の説明。この紙面では合否判定は判りません。2枚目に試験結果が、まさかの合格です。全くラッキーと思いつつ、順位はぎりぎりだろうと次に目をやると、これもまさかの60番台前半。ビデオ問題の方ができています。

冷静に要因を考えてみます。正直文章題については失敗しました。超音波の基礎については、全く知識が足りませんでした。これは早くから取りかかったほうが良いのかもしれません。ビデオ問題対策は逆に状況がラッキーだったのかもしれません。時間がなく、比較的直前に問題集をやったり、you-tubeの動画を見ました。この動画を一定時間で見る感覚が役に立ったにかもしれません。その分、文章題の知識保持力は落ちてしまいましたが。もう一つ、当院ではあまり先天性心疾患の手術がありません。従ってこの分野は正直苦手です。しかしここを捨ててしまうのあまりにも勿体なかった。そこで臨床麻酔学会に行く前にテキストを一冊買い、ざっと目を通し、先天性疾患対策を少々しました。獲得点を見ると、これも役に立った可能性があります。また試験前に3Dエコーが入り、motivationがあっがったのも事実です。

今後は若手の試験対策用のカリキュラムを立案し、当院の心臓麻酔発展に貢献できればと考えています。また自身についてはキャリアアップのため心臓麻酔専門医の取得を目指してゆきたいと考えています。

今年は非常にラッキーな1年だったと思います。この歳にして集中治療専門医試験の合格、そして今回のJBPOT試験の合格。ただひょっとすると合否に関わったのは気合かもしれません。前者の4日前ベルギーからの帰りの飛行機内、ビールも飲まず、感染症のテキストを読んでいましたし(但し帰国直後、時差ボケの中、ローテーターの先生お疲れ様-宴会に参加し溺酔しましたが)、後者、臨床麻酔学会からの帰りのサンダーバード内もビールも飲まず、問題集を解いていました。これらによって試験のための知識増えたのが功を奏したのではなく、自身に喝が入れられ、試験モードに入れたというメリハリが有利であったのだと、今から考えると思います。

来年度本試験を受けようと言っている専攻医は少なくとも3名います。また心臓血管外科志望の2年目研修医も興味を持ってくれています。私自身が今回の経験、また普段の臨床を通して彼らに貢献できるよう努力をしてゆきたいと考えています。

                    

                    平田 学

 



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