2015年11月

2015年11月21日

 周術期水分管理セミナー

もう1週間前になりますが、東京で周術期水分管理セミナーがありました。主治医である外科医と麻酔科医がコラボした研究会で、外科サイドの考え、麻酔科サイドの考え双方の視点からより良い周術期管理を目指すべく議論を行うというコンセプトで、大変面白い会でした。いつもためになるPGDTの話をしていただける小竹先生のお話や日本におけるORSの先駆者である谷口先生のお話も聞けました。ぼくが最も興味をひかれたのは、手稲渓仁会病院麻酔科の石原先生のお話。同病院では膵頭十二指腸手術にERASを導入したそうです。興味深かったのは導入により術翌日を含めた輸液バランスが圧倒的に減ったこと。PDに対するERASはもちろんガイドラインが出ていますが、その水分出納に対する推奨事項にゼロバランスを目指しなさいとあります。もちろん単純計算の出納ではプラスとなりますが、蒸泄を加味しますと私達がPD手術で出した手術日+5000というという数字がほぼイーブンになります。ただしこの総バランスについては晶質も膠質も輸血もごちゃまぜにしていますので、各製剤ごとに整理する必要性があると思います。
 

私にとってのもう一つの楽しみは
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ゆりかもめ、東海道新幹線、東海道線、山の手線、京浜東北線の併走が見られます。帰りはいつものすしざんまい本店。板さんが交代する時間を狙って来店しました。郵送おせちがあったので予約してから外へ、すると有楽町でなんだか昭和がかおる横丁を発見しました。ぶんか横丁!
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  残念ながら開店前でよこちょうハシゴはできませんでした。

 

 東京に行く前々日、念願の伊勢神宮に行ってきました。手順通り外宮、内宮の順にお参りしました。内宮のほうが壮大ですが、やはり私は外宮の方が落ち着きました。001


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 外宮の中でも御正殿より多賀宮になぜだか強くひかれました。亀石はありがたいのですが、この背中を踏んづけて渡るのは少し申し訳ないような気がします。

平日であったのに内宮門前のおかげ横丁は人で混み合っていまっした、聞いていたとらやのういろうを買ってみたのですが、栗入りのものはくどくなく上品な味でした。評判どおりです。また伊勢うどんを初体験しました。生醤油ベースでこれがうどんによく絡む。麺は博多のうどんのようにコシがないのですがそれはそれでおいしい。卵の黄身を混ぜて食べましたが、この食べ方が一番うまそうでした。
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 この犬はお伊勢にたどりつけたのですね。うちのこのものも見習ってもらいたいと思います。

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 伊勢は二回目です。初回は近鉄あおぞら号で行ったと思います。もう40年近く前になります。

 また少し体がなまってきたので、小山に登ろうと思います。頭もなまってきたのでそちらのトレーニングもいりそうです。

                       平田学

 



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2015年11月11日

ガッツ牛松

 11/20にまた周術期輸液についての研究会があり、今回は経口補水に関する発表をする予定です。やはり長時間の消化管手術で効果が大きいと思われるので、前回のPDデータを拡充し、これを中心に総論も含めてゆきたいと考えています。N数をさらに増やして60例としたが、やはり術前ORSの方が術前輸液より術中の輸液量をしぼることができるほか、出血量が少なくない経口にある。手術時間も短くなる傾向にあったため、この解釈としてORSPD手術に導入した20144月以降、手術の手技が向上し、このため手術時間が短くなり、結果的に出血量も減ったのではないかと考えました。しかしながら時間当たりの輸液量を算出し、回帰分析をしてみると、出血量との間に線形性を認めた。ということはただ単に手術手技が向上したために手術時間が短縮そのため出血量が減少したというだけではなさそうです。

 さて先週土曜はやっと三輪山に登拝することができました。467mの高さですが、かなりきつく感じました。御神体なので、登拝原則お水も飲めません。1時間30分で降りましたが、一心不乱に登ることができました。狭井神社に戻った時の水のおいしさはこの上なく、すぐご利益が感じられました。

 昨日は朝、大岩山に登ったあと上記のデータ集めのため病院によりました。004

 大岩山の展望台からです。ハルカスが大きく見えます。その後ろは淡路島でしょうか?その後亀岡の牛松山へ。タイミングが悪くバスがなかったので、歩いて登山口へ。手前に紅葉が素晴らしいお寺がありました。
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標高は
636m、登山道は小石が多い上昨日が雨だったのでslippyです。時折急こう配の部分があり考えていた以上にハードです。
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頂上の金毘羅さんまで
1時間と少し。帰りはすべりながら、足を笑わせながら、ガッツで降り切りましたが、一時間ほどでした。
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登山口にたどりつくとなんと門が閉められていました。げげげ、久しぶりの
lock out。少しあせりましたが、貼り紙を読むと、動物除けのため夕刻には閉めているとのこと。かんぬきを抜いて門をあけ、出た後またかんぬきを戻しました。帰りもバスとのタイミングが合わず、亀岡駅まで徒歩で。せっかく亀岡まで来たのでいつもの木曽精肉店さんに寄り、亀岡牛を確保してから帰宅しました。

 牛に縁のある名前の山に登った後、牛肉を買って帰るのは・・・。家に帰ると牛がいました。
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                  平田学

 

 

 



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2015年11月08日

懐かしの大社号

 今日は休日なので休日バージョンで。

 昔、名古屋発の急行列車で大社号というユニークな列車がありました。僕も中学生の時に、祖父母の家に行くのに利用しました。名古屋発で9時過ぎだったと思います。非電化区間を通るためディーゼルカーでした。東海道線経由で米原へ。ここで1回目の進行方向転換。北陸線を北上し敦賀に。ここで金沢発の編成を併結。また進行方向転換。小浜線、舞鶴線から旧宮津線へ。豊岡へ。ここで3回目の進行方向転換。日本海をひた走り19時半ころに出雲市駅に着いたと記憶しています。私の祖父母の実家は現浜田市なので、さらに急行を乗り継ぎ、12時前に浜田に着いたと思います。しかしなぜこの列車は名古屋始発で、日本海側をわざわざ走行したのでしょうか?不思議です。意外と夏休みの時期は利用者も多かったと思います。

 もし妄想が叶うならこのようなユニークな列車が土日だけでも復活してくれないかなと願っております。大社号復活です。ただ路線を違えて。関西の大社といえば春日大社と稲荷大社。ここと出雲大社を結ぶ長距離列車が復活すれば、マニア的にはたまりません。上りは奈良発、22時くらいに奈良駅を出発。昼間に京都から奈良に観光に来ていた外国の方もターゲットです。座席指定料金を許容していただければ、楽に12時前には宿泊地京都に帰りつけます。列車は奈良線から京都駅3番線に進入し、その後嵯峨野線に。この時点で最終近くの新幹線できた東京や在阪のお客さんを集めて夜行急行(特急)として運行。明けて、朝日を浴び、美しい日本海を見ながら出雲市駅へ。下りは夕刻に出雲市駅を出発。美しい日本海の夕日を見た後山陰線をゆっくりと東へ。早朝京都へ。一番の新幹線に接続で、東京へは8時半前に到着、就業時間前です。一方の大社号は早朝に稲荷に詣でていた外国人客を乗せて一路奈良路へ。もし電車で運用するなら京都から東海道線を西に向かい、倉敷から伯備線に。日本海がほとんど見れないので味気なくなってしまいそうですが。

 素人考えなので採算は度外視ですが、このような遊び心のある列車がたまにあってもよいのではないでしょうか?

                 平田学



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What should I wean from?

 先日、ICUの日勤にてAMI-LOS(LCOS)症例でのIABP離脱を見る機会がありました。いつもアシスト比を減らしてweaningしていますが、この方法が妥当なのかを含め疑問に思ったのでThe Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery、2013年のHow should I wean my next intra-aortic balloon pump? Differences between progressive volume weaning and rate weaningにつき、ななめ読みしてみました。

(目的)Intra-aortic balloon pumping(IABP)は左室補助装置として頻用されているのに、最も適した離脱方法が検討されていない。2方法の離脱法につき比較した。
 (デザインと方法)単施設、無作為無作為割り付け臨床研究。低心拍出量症候群(low-output cardiac syndrome, LCOS)30例を比率離脱群と容量離脱群に分けた。
比率離脱群(R群);1;1のアシストの後、4時間1;2のアシストとし、その後1時間の1;3のアシストの後完全離脱。
容量離脱群(V群);1時間に10%ずつアシスト容量を減じ、5時間で半減した後完全離脱。
離脱開始条件は心係数(CI)が2.5L/min/m2を超え、CVPは12mmHg以下、血清乳酸値は2.5mmol/L未満、平均動脈圧65mmHg超、時間尿量が1ml/kg超でこれらが5時間継続すること。
 計測項目はcardiac index(CI), indexed systemic vascular resistance(ISVR), cardiac cycle efficiency(CCE), central venous pressure(CVP), トロポニンT, 血清乳酸値, 離脱からICU退室までの期間, 離脱失敗数。
 前6項目については10時点で評価した。
T0;離脱開始時 T1~T5;離脱開始1時間ごと T6;離脱2時間後 T7;離脱12時間後
T8;ICU退室時
(結果)両群の背景に有意差はなかった。R群の1例を除いて離脱可能であった。V群のほうがCI,ISVR,CCE,CVPのいずれの心循環および代謝指標も良好に保たれた。R群の方がIABP離脱からICU退室までの期間が長く、V群の方がT5からT8にかけて血清乳酸値が低かった。

 ではなぜ容量減少離脱の方が優れているのか、一つの理由は、IABPには小、中動脈平滑筋に直接働き、末梢循環を改善し、組織代謝を良好に保つ。離脱に伴い、この効果は徐々に失われてゆくが、容量離脱の方が比率離脱より玉たれやすい。もうひとつはIABPの真骨頂の一つは拡張期圧上昇効果であるが、比率離脱では1;1から1;2にするとこの時点でこの効果が薄れてしまうのに対し、容量離脱ではこの効果が最後まで保たれること。これらが主な理由と考えられます。これが血清乳酸値の差に現れているものと考えます。これをもって明日から容量離脱だとはいいませんが、治療計画選択の参考になると考えます。

 京都は紅葉真っ盛りです。 
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 東福寺の通天橋、周りが色づいています。この東福寺には山の背を通って稲荷山から行けます。東山トレイルのコースとなっています。いつもの通り山頂へは南東側からvcm_s_kf_representative_640x480
白菊の滝の登り口から急こう配を登ること150mほどでしょうか、山頂前の鳥居はくくらず、右に折れると時間が止まったような杉の古木がたたずむ山の背をおり四辻へ003
ここを右へ抜けます。右は恐ろしい崖です。奈落まで落ちてゆきそうです。
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もう一度登り口に戻り再び急こう配を山頂へ。この日は2周りでしたが、できれば5周はできるよう鍛えたいと思います。なかには雰囲気が怖いとおっしゃる方もいますが、私は厳しいなかにも優しさを感じますし、鼓舞されるような力が半端なく、ここを回るとさらに元気が湧いてきます(昔の偉い方のお墓の近くなのでしょうか、しかし何か懐かしい感じがします)。
 
 秋は体を鍛え、怠惰な自分から離脱したいと思います。

                     平田学 

mh5963ya at 09:22|PermalinkComments(0)