2017年04月

2017年04月26日

 攻守転換

 今年もNNM(Nippon Neuromuscular Meeting)に参加しました。以前、睡眠時無呼吸症候群に興味をもっていたこともあり、磯野先生のJSA気道管理ガイドラインと筋弛緩~睡眠時無呼吸患者の場合~を非常に興味深く聴講しました。その中で磯野先生が強調されておられたのは、意識と気道閉塞性の相関性。CVCI(Cannot Ventilate Cannot Intubate)において即座に十分に筋弛緩拮抗を行い、自発呼吸を回復させることも重要だが、意識の回復も重要で、不十分であれば気道閉塞は解消されない。それに対し、エアウェイや声門上デバイスを用い、換気が有効であれば覚醒を待つ。もし不十分であればできるだけ速やかな覚醒を促さなければなりません。となると導入に関しても覚醒の早いものを使う必要性があります。一定の時間で効果部位濃度の下がる静脈麻酔薬がよいのか、あるいはある程度の分時換気量が保たれれば追い出せる吸入麻酔薬、その中でも覚醒が早いデスフルランがよいのか?

 疑問に思うのは、ケタミンのように比較的換気が保たれる薬剤の場合はどうなのか?筋弛緩が拮抗されれば、プロポフォールに比較し、早期に軟口蓋や咽頭筋の弛緩が回復するのか?麻薬による気道閉塞はどうなのか?麻薬拮抗薬で閉塞は完全に解除されうるのか、疑問は尽きません。

 疲れのせいか翌朝は寝坊し、朝は10時につきじ寿司でいただきました。一貫ずつ多くの種類を頼む嫌な客でしたが、快く握っていただきました。ビールは一杯までとし、その後は立石で昼飲みしようかと思いました。が、金曜の不眠の当直疲れが後を引き、おとなしく帰ることとしました。撃沈!おみやは東京会館のプティフールにしましたが、おっさんからみても見た目がかわいらしく相方の評価は上々でした。

 5月は1年目研修医向けの勉強会を2回に分けて行う予定です。1回目はエアウェイマネージメントに関する座学、2回目はハンズオンの形式でするつもりです。今年当施設に移って初のABCコース開催を行うとともに、麻酔管理に必要な薬剤、輸液について勉強会を行いたいと考えております。2年目は攻める年?

 

              平田 学

  

 

 



mh5963ya at 06:32|PermalinkComments(0)