2017年11月
2017年11月12日
がんばれ、サンダーバード
全く麻酔から離れた話。
今年は北陸に出張で出向くことが多かったのですが、残念だったのは、台風に2回ともやられたこと。8月初旬、出張業務後、午後から北陸線が雨で止まってしまったため帰洛することができず一泊して翌朝帰る予定としました。しかし翌朝になっても回復せず、サンダーバードが動きはじめたのは結局15時。高速バスも不通となっていました。午後には帰る必要性があったため、仕方なく金沢から東京を経由し、京都へ。新幹線の乗り継ぎとなり大打撃。
そして油断していた10月。この時は湖西線の運転回復の見込みが立たない上に敦賀-長浜の北陸線も大雨のため不通。福井にいましたが、その日のうちにオプションの多い金沢まで移動することとしました。しかし普通列車は最徐行運転でなんと金沢まで3時間半。おでんでも食べて寝ようと思っていた思惑が完全に外れました。この時も翌日のサンダーバードが運転再開したのは7時を過ぎてから。北陸新幹線は平常運転、やはり在来線には脆弱性があると思います。
秋になり京都は外国人観光客であふれています。他の人気スポットは富士山、大阪あたりでしょうか?金沢も外国人観光客が増えた気がします。私が外国人観光客なら、成田に入国したのち1~2日目は東京のメジャースポット巡り、3日目は静岡で富士山展望、4日目は大阪観光、5日目は京都観光、6日目は金沢に移動観光。7日目東京で買い物後出国というようなスケジュールを立てたいところです。現実的でない理由は京都-金沢間が在来線特急で時間のロスがあること。この区間が新幹線でカバーできれば移動時間をかなり短縮できます。逆にこの区間が新幹線で結ばれていれば、このような周遊ルートを利用する外国人観光客は多いのではないかと想像します。
現行の在来線特急サンダーバードは私の最も好きな列車です。列車に乗るだけで、北陸の繊細な季節感を味わうことができます。ただ北陸、関西の利益のため、さらに大規模災害時のリスクマネージメントのため北陸新幹線は新大阪までの前倒し開業が望ましいと思います。難しければ、京都駅までの暫定開業を行い、少なくとも東海道新幹線との接続をはかるべきと思います。
財源は?いつも問題となります。公共工事にどうかといわれるでしょうが、寄附ではないでしょうか?もし自分が寄附した路線の設備、例えばトンネル、橋梁、橋脚等に自分の名前やメッセージが入れられるなら、私にとってはこんなにわくわくすることはないと思います。愛着がわくでしょうから、開業した後も頻回にその周辺駅に新幹線を使って訪れるでしょう。”わがんち”新幹線です。もちろん寄付金では新幹線の莫大な建設財源を賄うことはできません。しかしそのような動きはより大きな流れをつくるかもしれません。
もし北陸新幹線が新大阪、あるいは京都までつながってしまうと残念なことが起こります。サンダーバードの廃止です。名前だけでも新幹線の呼称名に残してほしいと思います。
ただ、今残念なのは、現在サンダーバードの車内販売が行われていないことです。以前は時間ギリギリに駆け込んでも、社内で敦賀の”鯛の舞”や福井駅の“越前かにめし”が買えました。
これを途中下車しなければ買えないのは楽しみ半減です。もし途中駅の駅弁を大阪、新大阪、京都駅構内で買えるなら、購買意欲を掻き立てられないことはないと思います。早めの上り列車で移送し、販売することはできないのでしょうか?サンダーバードには当地の駅弁がよく似合うと思います。
平田 学